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高橋郁子

Author:高橋郁子
もろもろ脚本・朗読劇の演出も
(シナリオ作家協会所属)
Twitter :@ikuko_t

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月に語れば

或る脚本書きによる、気まぐれブログ。
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『ひかりの産声』思い出ばなし

2004年夏。築地本願寺ブティスホールにて。
水島裕さんのプロデュース公演、OTODAMAでのオムニバスの1本です。

「芝居:語り=7:3」という実験的な構成で書き下ろしたのは、
出生前診断の結果に葛藤する夫婦の物語。

キャストは……
妻:岡村亜紀さん、夫:平田広明さん、医師:牛山茂さん。
語り手:水島裕さん。

演出はチャーリー小林さんでした。

命の選別を問うという、大変重い物語になりましたが、
軽やかな演出と、情感溢れる芝居のお陰もあり、
多くの方に涙していただきました。

2年前ほど前のことです。
この公演をご覧になった方が、Twitter上で「心に残るお話でした」と
話しかけてきてくれました。
随分と時間が経っているにも関わらず、覚えていてくださったとは!
こんな嬉しい事はありません。

そうそう。
実はこの公演で、生まれて初めてサインを求められました。
奇特な方とは別のご縁で再会することとなり、2度も驚かされることに(笑)

この作品は『やわらかな鎖』『潮騒の祈り』と合わせて、
自分の中では「胎児3部作」と呼び、大切にしているものです。

(そのネーミングセンスはどうなんだ、というご意見は胸にしまっておいてください)

また、この公演の思い出とともにあるのは、祖父の死です。
お寺のホールで命を問い、同じ時に命を見送る結果となりました。

もうすぐ10年。
時が経つのは早いものです。
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ざっくり振り返る2(アニメ)

私のことを、アニメ脚本家として認知されている方が多いようです。
実写映画の脚本の勉強をし、縁あって語り作品を書いていたら、
アニメにお声がけいただいた、という経緯で今に至ります。
(これ、詳しく説明するには小一時間かかりますので省きますよっと)

前記事で少しアニメに触れたので、
やはり自己紹介がてら、アニメ作品もざっくり振り返ることにします。


■ 映画 ■

2011
『おぢいさんのランプ』 
若手アニメーター育成プロジェクト「PROJECT A」より


■ TV ■

2007
『モノノ怪』  #01・02・10・11

2008
『墓場鬼太郎』  #04・05
『図書館戦争』  #05・10
『二十面相の娘』 #09・14・18
『ロボディーズ -RoboDz- 風雲篇』 #05・07・08・10
『美肌一族』 #04・05・06・08・10

2011
『青の祓魔師』 #10・12・14・15・19・26(特別番外編)

舞台で「ひかりの産声」という作品を書いたのですが、
「そのテイストを妖怪ものに」と声をかけていただいたことが、
アニメデビューのきっかけでした。
そして生まれたのが『モノノ怪』#01-02の座敷童子です。
またそれが『墓場鬼太郎』に繋がりました。

妖怪で始まり、悪魔に終わる。
異形のもの、人あらざるものとのご縁は、能楽公演にも続いています。
意識せずとも寄り添えるのは、私が人あらざるものだからでしょうか(んなわけないか)。

ずっしり系の中に、ちらほら見えるコメディ作品。
これはまさかのお声がけでした。
それまで自分には笑いの成分というものは、皆無だと思っていたのですよ私。
原作の持つ力に引っ張られたことも大きいのでしょう、とても楽しく書けました。

2009-10の空白期間は、語りの他、ある作品を書いていたからです。
その作品は、12/10-11の公演の当日パンフレットで初告知します。
(印刷物への告知はPからお許しを得ましたの。わくわく)
ご来場の皆さまは、そちらもぜひお楽しみに!
(私の次回作に興味がある方がいればの話ですが)

と、最後は『潮騒の祈り』にちゃっかり繋げてみました。

『やわらかな鎖』

『やわらかな鎖』
2001年05月 Shizukaプロデュース女三匹 @銀座小劇場 

私の語り人生(とは何て大げさな)は、21世紀と共に始まりました。
声優のあおきさやかさんに声をかけていただいて、
4本のオムニバス構成のうちの1本を書きました。
自分の作品だけは演出も担当させていただきました。

物語のあらすじというと……

死産をきっかけに情緒不安定になってしまった姉。
その姉を煩わしいと思いながらも離れられずにいる妹。
ある日、煩わしさを振り切る為に発した妹の言葉が、狂気の引き金を引いた。
だが、それは妹自身の過去に突き刺さり……。

うーむ。
説明するとなんだかありきたり。全然作品の良さが伝えられてないぞ。
はい、すみません。あらすじを書くスキルが私、相当低いです。
だめですのう。当時のお客様がいたら、うまいこと説明して欲しいくらいです。

出演は、あおきさやかさんと、中川亜紀子さん。
お二人の力に支えられ、多くの方に涙していただきました。

手探りで書いた、初めての語り。
また、お金を払って観て(聴いて)いただくというのも初めての経験でした。
つまりプロとして初めての作品だったわけです。

今も忘れられないのは、幕が下りてからのこと。
中学生らしき女の子のお客様に、なんと握手を求められました。
「えっ。いいんですか。何を勘違いなさってるか分かりませんが、
ワタクシ、ペーもペー、超ペーペーですよ!!(大汗)」 と舞いあがってしまい、
どんな言葉を交わしたか、実はまったく記憶にありません。ゴメンナサイ。
でも、握手をしたいとまで思ってくださる作品が書けたのだと思うと、とても嬉しかったです。

そうそう、この公演には親戚も大勢観に来てくれていて、
従兄弟のTくんの娘が絶妙な合の手を入れてくれたのも良き思い出です(笑)

当時はまだ、小説とあまり変わらぬスタイルだったので、
この作品も『潮騒の祈り』同様、いずれ現在のスタイルで書き直してみたいです。
そもそも、今読み返すと恐ろしいくらいの粗っぽさだし。

この作品は後に、あおきさんを通じて水島裕さんに読んでいただき、
2004年のDramatic☆Carnival OTODAMAの『ひかりの産声』に繋がることになります。
またそれが、アニメのお仕事をいただくきっかけになるので、
この公演がなければ今の私はあり得ないという、大切な作品です。
あおきさんには本当に感謝しています。

最後に。
公演直後にいただいた、桂千穂さん*2からの罪作りなハガキをご紹介。
「あなたには演出家としての閃きも感じました。
閃きは磨きをかけていないと消えてしまうので、いつまでも努力を絶やさないで頑張ってください」
今なら、未熟な教え子に対するエールなのだと分かりますよ、ええ。
でも、純でウブで阿呆な私は、思いっきり真に受けました。
「まじっすか。脚本だけでなく演出もやっていいんすか。いいんですね。じゃあやります」
以来、凹んだときはこの言葉を思い出し、自分を鼓舞して作品に向き合っています。



他の3本は、佐野洋子さん著『女一匹』
江國香織さん著『綿菓子』より『綿菓子』『絹子さんのこと』 でした。
*2 日本映画学校3年生のときの担任であり、
シナリオ作家協会に入会するときにもお世話になった、脚本家の先生です。

ざっくり振り返る

長らくの放置プレイ、失礼しました。
ブログ、再始動いたします。


はて。
私は舞台の脚本を、何本書いたのかしら。
自己紹介がてら、ちょっと書き出してみることにします。(タイトルの後ろは、主催および公演名)

2001
『やわらかな鎖』 Shizukaプロデュース 女三匹
2004
『ひかりの産声』 水島裕プロデュース Dramatic☆Carnival OTODAMA
2005
『潮騒の祈り』 Shizukaプロデュース 女三匹Vol.2
『月想 -今昔物語集 第27巻第24話より-』 経王寺 プンダリーカ・ライブVol.1
2006
『大樹釈尊 -誕生-』 経王寺はなまつり
『純潔の君とユートピア』 8×∞=クローバー
2007
『大樹釈尊 -母と子-』 経王寺はなまつり
2008
『月虹を探して』 コスモスペース
『大樹釈尊 -旅立ち-』 経王寺はなまつり
『傷、ぬくもり』 水島裕プロデュースVol.2 ブラインド・シアター
2009
『羽衣』 和の会 宝生流能楽公演 体感する能HAGOROMO
『月虹を探して』 コスモスペース
2010
『小鍛冶』 和の会 宝生流能楽公演 体感する能KOKAJI
『大樹釈尊 -朝-』 経王寺はなまつり
2011
『鉄輪』 和の会 宝生流能楽公演 体感する能KANAWA
『潮騒の祈り』 studio kitchen


この冬の公演も合わせると、計16本。
印は芝居なので、純粋に語りだけ数えると、計14本。
ほう……。

はっ。
あんなことやこんなことが思い出されて、うっかり筆が止まりました。いかんいかん。

10年経ってスタイルも定まってきました。
よく見受けられるのは、既存の小説を元に語るものですが、
私が書いているのは、語る為の「脚本」なのです。
一見小説に似ていますが、リズムを生みだす楽譜の役割も果たしています。

ホンと声と想像力。この3つの融合によって完成される世界。
目の前に映像はないのに、物語の情景が浮かぶ面白さを、ぜひ多くの方に感じていただきたいです。

とりとめがなくなりましたが、本日はこのへんで。
次回からは、各作品の思い出などに触れていきたいと思います。
――なんてことをやれば記事を増やせるのだな、と書きながら気づいた次第(笑)。

では皆さま、ごきげんよう。
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